例えばメディアファームは、広告だけを相手にしているところではない。クライアントに広告を売り込むためだけのところでもない。
生身の人間を相手にするところである。
生身の人間。
実は、これほど難しいことはない。
おいおい、そんな暗い顔をして、難しい言われたからだって?
それじゃあ、ひとついいことを教えよう。
そこに関わる人間ほど面白くて、エキサイティングな仕事を私はほかに知らない。これだけは君たちに断言しておこう。
そんなに肩に力を入れることはない。
クライアントと君たちの関係は特別なものではない。
それは、君たちがつくる君たちの両親との関係、友人たちや恋人との関係と同一のところにある。
つまり、それらの人間関係が、君たちが創り上げるクイアントとの関係そのものなのだから。

君たちが今までにどういう人間関係を創り上げてきたか。
それが自分にとってどれほど大きな影響力をもち、どれほど自分を成長させ、あるいは生き生きとさせ、そして今日まで生かしてくれてきたかということを。
学校でも教わらなかった、どんな本にも書いていない自分だけの学びと、その時こみ上げてくる情感を思い出してみてほしい。
おそらく、その感動はこれから出会う多くの人たちとの関わりにも通じるものであろう。
そして更にそこから学び、自らを成長させていけるにちがいない。
やれやれ、若い人達へのメッセージが、われながら説教くさくていかん。そんなに年を取っているつもりはないんだが…。
残念ながら私には経営者のあるべき姿というものがこの歳になっても皆目見当がついていない。
けれどいつでも自分らしく生きたいと思う。いつまでも生き生きとしていたいと思う。いつも軽やかに胸をはっていたいと思う。そして自分の周りにいる人間すべてが、同じように生き生きとしていてほしいと思う。
自分であることをせいいっぱい外に向かって表現しなさい。
笑いたい時には笑い、嬉しい時には喜び、悲しい時には悲しいと言える素直さを持ちなさい。
さあ、胸を張って、軽く、そして力強く、飛び立て!
これからの君たちが生き生きとした、エキサイティングな人生を送りますように。
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